私は、建築設計の輝かしい賞などには無縁で、ただただ、ものづくりが、建築設計が大好きな設計者です。建築家では無く「まちの設計屋さん」です。自分が設計した建築を作品とは呼びません。仕事です。設計するからには良い仕事をしたいと思います。

 完成のとき、依頼者から戴けるかも知れない笑顔。お世辞ではない本気の笑顔。その気恥ずかしくも、内心では少し誇らしい瞬間を知ってしまったら・・・その虜になるのは自然です。また、あの笑顔にきっと出会いたい。次の仕事も新鮮な感覚で向かいます。

 気がつけば、分けもわからず、独立と云うには恥ずかしい程の始まりから、大好きなこの仕事に携わり、なんか年月だけは通り過ぎて30年ほどになります。子供の頃、大工さんに憧れた図画工作好きな少年の心は未だに失せず、今も目を輝かせ、わくわくとした気持ちで現場に参ります。ものづくりには、その度毎に新しい感動があり、今も魅了されつづけています。建築の現場は刺激的で何時も新鮮です。

 豊かな予算の建築も、普段の予算の建築も、住まい手と深く気持ちが通えば最高。個々に違うライフスタイルに見合った居住空間を、私たち「まちの設計屋さん」と、住まい手ご家族と、そしてプロの職人さんで気の合う仲間たちと、緊張感を保ちながらも、わいわいがやがやとあったかい家創りに参加できたら最高です。

 我が家と云うものは、人さまに評価していただくものでは無く、住まい手が肌で、心で感じ取るものと思います。もちろん外観のデザインやインテリアデザインは大切な事はいうまでも無く、私自身は建築デザインを仕事としていますので、大切に考えております。デザインをおざなりにすると言うのではなく、深く考え抜いたプランほど重要な事は無く、いちばん大切だと考えています。

 建築主が大切に思うことや、使いやすさと云うものは、当事者で無ければ、その良さはなかなか理解しがたく、伝わりにくく他者にはわかりづらいものです。我が家ですから、あくまでも自分スタイルが良いと思います。

その為の注文設計であり、注文建築なので、人様から評価していただくものでは無いのですから・・・。でも、かっこいい建物にしたいですよね。その事を設計するのが「まちの設計屋さん」です。

「まちの設計屋さん」とは、一級建築士の建築設計事務所で、林建築デザイン事務所のサブタイトルです。建築家と呼ばれるのではなく、身近で親しみのある建築の設計者で在りたいと願うことから、私、林 哲三(はやしてつぞう)の呼び称としています。


 パソコンが設計の道具として主流になる前までは、手描きの図面に相当な思い入れがあって、図面の上手い下手が在り、生きた線、枯れた線に憧れました。手描きの設計図面から、パソコンでの設計図面に移行して20年。あのあやふやな手描きの図面やスケッチは、どこか暖かく、やわらかい事を再認識して、これからも併用しながら設計して行こうと思っています。

 店舗設計・店舗デザイン・リゾートホテルの設計やインテリアデザインは個人的にも大好きで、好きだからこその表現は、一味違ったデザインとなって表現が出来るのかも知れません。

 注文住宅設計の他には、特に飲食店の店舗設計は数多くさせて戴いています。和食店・居酒屋・焼肉店・焼鳥店・うどん店・蕎麦屋・ラーメン屋・鉄板焼き・お好み焼店・たこやき店・寿司店・割烹店・フレンチレストラン・イタリアンレストラン・カフェ・レストラン・コーヒーショップ・スナック・クラブ・バー・ラウンジと、まだまだ業種を数え上げたら多く設計してきたようです。飲食業、水商売とも言う・・・ひとつ間違えば・・・険しさは知っておられるはずなのに、それでも想いが勝り、どこか人生をもかけて新規に独立開業する人の目が好きです。瞳の輝きは普通に過ごす人とは全く異質で、とても強く魅了されます。何か、潔いほどに前しか見ていない強さなのでしょうか。新規開業された後、きっと、きっと、笑顔は見せていただきますよ。と、心に秘めて設計します。飲食店舗を独立開業する方を応援します。

 設計させて戴く地域は、ネットが普及してない頃でしたら、こちらは京都ですが、それまでの行動範囲とすれば、大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県ぐらいがほとんどでしたが、ホームページを作って8年目になりますが、今では、和歌山県・三重県・岐阜県・愛知県・静岡県そして東京でのお仕事の機会が増えました。インターネットは距離感をも変えてしまうようです。最近では、遠いと思わなくなって来たのが不思議です。

 現場の監理も、電子メールを上手く利用すると現場の状況が写真映像で瞬時に届きますから、今まで以上に現場の進行状況が日々把握できるようになり、毎日が現場監理に行っているような錯覚さえ抱きます。遠方の現場の不安が無くなりました。それでも現場には再三向かうのですが・・・。

 店舗設計では、和歌山の岩出市で”洋麺処あいる”という、イタリアンレストランの設計をさせて頂きましたが、住宅の中にあっても、店舗デザインや、リゾートホテルのインテリアで表現する楽しむための演出を提案しています。ただ、住まいですから、少し薄めて、和らげた表現ぐらいが程よく、それでも住宅にあっては刺激的です。暮らしの中の遊び心は、ほんの少しの表現でも、心を豊かにしてくれます。出かけていても早く住まいに帰りたいと思える魅力を一味加えませんか。

 家相について、その信憑性の如何は別として、さりげなくプランに盛り込む事が多いようです。先人が悪いという事を、強引に犯す事もないかと思います。気にしないよ、とおっしゃっていた施主さんが、密かにその道の方に相談に行かれ、安堵なさった事がありました。そうなんですよね。チョット気になるんですよね。

 設計をする時に大切にしている事は、目的とする建築に対する指向性、要望の条件、夢などの想いを正確に聞き取り、地域や敷地の特性を見極めて、今の時を設計したいと思っています。設計者の押し付けのデザインではなく、施主さんと一緒に設計したいと思っています。

Copyright (C) 2003 sekkiyasan.net. All Rights Reserved.