
こいつが噂のお化け屋敷?
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僕が彼の存在を知ったのは、1998年6月、ベルギーのブリュッセルのユースで知り合った日本人の女性からその噂を聞いたのが最初だった。
「バルセロナに怪しい日本人が経営する安宿があるらしい。」
「その経営者は、自分の事をセニョール矢田と名乗っている。」
「しかも、その安宿の名称は難民会館。」
「最近、セニョールはサイババにはまっているらしい。」
なんだよセニョール矢田って、ある意味、ムッシュかまやつもびっくりだよ。
で、サイババ?
本当、これだけでも、充分興味を引かれるのだが、僕は、まだまだこれから、彼の魔力に、どんどんと取り憑かれていくことになる。
その矢田さんの話をそのブリュッセルのユースでしているとき、もう一人、髪の毛(ロン毛)を左右にキャンディーキャンディーのように結んでいる怪しい日本人男性がやってきて、僕たちの会話に参加した。
すると、そのキャンディーキャンディーも矢田さんを知っているらしく、その難民会館のチラシをも持っていた。
そのキャンディー自体かなり怪しい人物だったのだが、そのキャンディーの彼の口からも、矢田さんは怪しいとしきりに言っていた。
そして、キャンディーの彼から、その難民会館のチラシを見せてもらったところ、いくら安宿とは言え、とうていホテルのチラシに思えない、汚い手書きで、しかもA4サイズを4分割にして、1枚持ってる人が旅先で会った人たちに配れるようなってるお粗末でありながら、しっかりと商売根性丸出しの代物だった。
で、そのチラシの内容はというと、
「一泊朝食付きシングル1800ペセタ!(当時は円安でちょうど1800円ぐらい)」
「日本茶いれます!」
「お食事会あり!アンコウ鍋!カレー!チャーハン!たまごかけ御飯!などなど」
だいたい、アンコウ鍋自体、変だが、最後のたまごかけ御飯って何?
それで、お食事会って何?
しかもしかも、
「電話番号2848187は『庭師ハイ花』と覚える!」
とか、わけわからんことが書いてある。
たいへん心打たれた僕は、いつか客として行こうとその時、心に決めた。
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